【基礎編】世界遺産って何?
こんにちは。
3回目の投稿なので、そろそろ世界遺産とは何かについて書いていきたいと思います。
世界遺産の定義
「誰でも知っているような城とか聖堂とか滝とか公園でしょ?」って言われてしまえばそれまでなのですが、一応は「顕著な普遍的価値を持つ遺産」と明確に定義付けられています。
「顕著な普遍的価値」とは、『国家の枠組みを超えて、人類全体にとって現在、そして将来にも共通した重要性をもつ様な価値』を意味します。
なので、上記のような「誰でも知っているような城とか聖堂」とかでも決して間違いではないと思います。人類の誰もが知っている城とか聖堂には、必然的に顕著な普遍的価値があるケースが多いので。
では、どうすれば顕著な普遍的価値を持っていると認められるのか?といった疑問も上がるかもしれません。これも明確に定義付けられています。世界遺産条約には顕著な普遍的価値を持っているかどうかを評価するための10項目の登録基準が存在します。
つまり、この登録基準を満たしていると認められるかどうかによって、世界遺産か否かが判断されるわけなのですが、この辺の登録基準については別で説明したいと思います。
世界遺産の種類
大きく分けて以下の三つがあります。現存する数も載せていますが、あくまでも2018年現在の数字です。
①文化遺産
人類の歴史が生み出した記念物や建造物、遺跡など。現存数845件
②自然遺産
地球の生成や動植物の進化を示す、地形や景観、生体系など。現存数209件
③複合遺産
文化遺産と自然遺産、両方の価値を兼ね備えたもの。現存数38件
となっております。
実際に目にする機会が多いのは、おそらく①の文化遺産ではないでしょうか。数も圧倒的に多いです。
さすがに①、②を兼ね備えた複合遺産は少ないです。地球全体からみても40件弱と少ししかありません。残念ながら日本が所有する複合遺産は0件です。
あと、「これって文化遺産?自然遺産じゃないの?」的な疑問を抱かざるを得ない文化遺産もあります。日本で代表的なのは富士山だと思いますが、この辺は少し分かりにくいかもしれません。
文化遺産には「文化的景観」という概念があります。これは、その自然があるからこそ、宗教や芸術、そして文学が花開いたとされる景観を指すものであって、『文化遺産にカテゴライズされるが、文化遺産と自然遺産の境界に位地する遺産』と言えるものです。
複合遺産ではないけど、それっぽい文化遺産といった感じでしょうか。
この文化的景観に関しても、後で別枠で説明したいと思います。
今回は以上です。
さようなら。